目覚めながら生きる

抵抗を手放すと静けさが生まれる理由|平和が訪れるプロセス

目覚めながら生きる
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エックハルト・トールの教えでは、私たちが日常生活で抱える不安や不満、苛立ちといったすべての苦しみは、外的な出来事そのものによって引き起こされるのではなく、思考による「いまこの瞬間」への抵抗から生まれるとされます
真の幸福とは、外側の状況がどうであれ、内側の最も奥深いところで感じられる大いなる存在そのものであり、すでに完全無欠です
しかし、私たちの
エゴ(幻の自己)心理的な時間に生きることで、苦しみを増幅させます

この記事では、現実に抵抗することを手放すことで、心の静けさが生まれるプロセスについて解説します。

思考が作り出す「抵抗のメカニズム」

心の静けさを妨げている根本的な原因は、エゴが常に現状に対して否定的思考を向ける、以下の二つのメカニズムにあります。

否定的なラベル付けと判断

エゴは、自分を強化するために、目の前の状況や他者を常に批判したり、否定的なラベルを貼ったりします。

「こんなことが起こっていいはずがない」「私はこんなところにいたくない」「これは不公平だ」といった心の声は、人生そのもの、生命そのものである「いまこの瞬間」に反論し、敵に回していることと同じです。

不満を言ったり、状況を「間違っている」と決めつけたりすることで、エゴは暗黙のうちに「自分が正しく、優れている」という感覚を得ようとします。

心理的な時間への逃避

エゴは「いま」にいると不安なため、意識を過去への後悔や、未来への期待・不安へと向けさせます。

未来に意識を奪われると、「いま」が犠牲になります。
未来は思考の中にだけ存在するですが、そのギャップが不安やネガティブな感情を生む原因となります。

この思考による過去と未来へのしがみつき、そして「いまの拒絶」に取り組まない限り、問題は影のようにあなたについて回り、苦しみは「一難去ってまた一難」というパターンを描き続けるのです。

抵抗を手放すという「能動的な選択」

心の騒音である否定的思考の流れを止め、内なる平和を現れさせるには、抵抗を放棄し、あるがままを受け入れるという意識的な選択が必要です。

受容は「弱さ」ではない

抵抗をやめることは、困難な状況を「我慢すること」や「諦めること(降参)」ではありません。それは、極めて能動的で創造的な意識の状態です。

「とらわれを捨てる」(抵抗を放棄する)ことは弱さではなく、真の強さに裏打ちされた行為です。
すべてを手放した人間だけが、真のパワーと心の完全な自由を手に入れます。

自分の「いま」と「ここ」を変える術がない、あるいはそこから離れることもできない状況であれば、抵抗をやめて完全に受け入れるのです。
それが「神のもとでの安らぎ」であるとされます。

「いま」という瞬間と和解するプロセス

抵抗を手放し、状況を完全に受け入れたとき、意識の変容が起こります。

  1. 思考の中断と静寂の誕生
    抵抗とは思考の産物であり、許せない気持ちは思考によって生み出されるものです。あなたが「いま」に抵抗せず、「あるがままにイエス」と言うとき、その瞬間、現状を否定しようとする否定的思考がぴたりと止まります
  2. 空間の出現
    思考の流れが中断すると、心の騒がしさの中に「無心状態」が生まれます。これは、思考と思考の間に生じる沈黙(静けさ)という空間です。
  3. 大いなる存在との再接続
    思考の騒音が止まり、心の空間が開かれると、普段は思考にかき消されている「大いなる存在(ビーイング)」との一体感を実感します。
  4. 平和と喜びの現れ
    この静けさの中にこそ、心の奥底にある揺るぎない平和と安らぎがあります。この安らぎは、外側の状況に依存せず、大いなる存在とつながったときに内側から湧き上がる「あることの喜び」へとつながります。

このように、抵抗という「闇」と戦う必要はありません。
必要なのは、意識という光のみです。
あなたが抵抗を手放し、意識を「いま」に向けることで、心の否定的思考が弱まり、心の静けさ(平和)が自然に現れるのです。

意識の光がもたらす真の解放

抵抗を手放すという選択は、外的な世界に対する敗北ではなく、意識的な勝利です。
あなたが「いま」を拒絶することをやめたとき、人生は「戦い」ではなく、生命そのものの知性に導かれる「調和の流れ」へと変わります。

この静けさの中でこそ、私たちはすべてとつながっているという根本的な事実を知り(悟り)、恐れや不安という幻想から解放されるのです。

「心の平安と引き換えに注意力が弱まり、覚醒レベルが低下するなら、あまり得る価値はありません。大いなる存在とつながっている時には、思考と一体となっている時よりも意識はずっと鋭敏で、きちんと覚醒しています。この時の私たちは完全に『いまに在る』のです」

エックハルト・トール

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